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★B-2 UNIT・・・時代もジャンルも超越した革命的アルバム [⇒坂本龍一]

◆Ryuichi Sakamoto / B-2 UNIT 【1980】IMG_0002.jpg

「ダブ」というスタイル(手法?)を知ってからかれこれ30年近くになるが、理解できるようになったのは20年ほど前くらいからである。

歌謡中心の国で、まだ音楽に目覚めたばかりの子供にはその魅力が良く分からなかった。なので、このアルバムがリリースされ、購入した当初は教授のアルバムなのでとりあえず買っておいた程度だった。

しかし、この「B-2 UNIT」は時代が経過するごとにその魅力・存在感を増していった。ジャンルが細分化した90年代以降は様々なジャンルのミュージシャンからアンセムとして挙げられ、リアルタイムに聴いていなかった世代にまでもファンを増やしていく。

自分も遅ればせながら、その頃になってようやくこのアルバムが凄いと思い始めた口だ。ただ、後から分かる音楽というのはそれから後、長い時間聴き続ける事ができる。取っ付き易い音楽ほどすぐ飽きる。そういった意味でも、自分はこのアルバムにまんまとコントロールされてしまった訳だ。もちろん、教授はそんなことを考えて作ったわけではないだろうが。

当時の日本の音楽状況から考えても、こういったタイプの音楽がリリースされること事態、異常だ。それもこれもYMOブームがあったからに過ぎないが。発売当時は何と少年ジャンプにまで広告が掲載されたという。それで買った人たちはどれくらいこの音楽を理解できたのであろうか。多分、理解できてしまった人間の人生は確実に狂ってしまっただろうが(笑)。

メロディーもない怒涛のリズムの嵐が押し寄せるTr.1「Differencia」とTr.3「participation mystique」のドラムを叩いているのは教授本人。これはフライング・リザーズの影響からだと思われる。この後制作されたYMOの「BGM」でもフライング・リザーズから発したアマチュアリズム的な影響が濃厚だが、YMOに先駆けて教授はそれをやっていた事になる。そういった意味でも「BGM」と対を成す作品とも捉える事ができそう。

◆Ryuichi Sakamoto / Differencia


Tr.2「thatness and thereness」とTr.6(アナログではSide2-2)「riot in Lagos」はこのアルバムの中でもかなり聴き易い部類の曲。前者は後にも教授のライブで度々取り上げられていたし、後者はYMOのライブでも演奏された。最近のHASYMO~Yellow Magic Orchestraのライブでもプログラムに常に組み込まれている。それくらい、今の音楽としても通用する先見性を持った曲である。

◆Ryuichi Sakamoto / riot in Lagos


Tr.4「E-3A」とTr.7「not the 6 o'clock news」はまさしくDUBの嵐。メロディーもヘッタクレも無い聴きやすさとは無縁の世界。前者は度々、リズムが止まり、再び再開というのをひたすら繰り返す。後者はBBCのニュース音声をコラージュした曲だが、全体的にかなりアブストラクト。アンプを通さずにかき鳴らされるエレキ・ギターが凄い(演奏は多分、大村憲司氏アンディー・パートリッジのようです)。

◆Ryuichi Sakamoto / not the 6 o'clock news


Tr.5「iconic storage」とTr.8「the end of europe」は当時のテクノ・ポップ・マナーに比較的近い曲だが、明確なメロディーが無いという点で、数多あるそれらの曲とは若干感触が違う。特に「the end・・・」は沈み込むような陰鬱な世界がはまると抜け出せない。ちなみに1stアルバム「千のナイフ」に収録された「The End of Asia」は「アジアの果て」という意味だったが、こちらは「ヨーロッパの終焉」という意味。

◆Ryuichi Sakamoto / the end of europe


海外にも信奉者が多いこのアルバム。とても「日本の・・・」などと言えないような高度な音楽世界が構築されている。これを日本人として誇りに思うか、このアルバム以降、これを越える音楽を作り出せていない我々を恥ずべきか、微妙な所だ。





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★坂本龍一「戦場のメリークリスマス」 [⇒坂本龍一]

そういえば今日はクリスマスだったんですね。僕には信仰上の意味でも予定的な意味でも何の関係もありませんが。

クリスマスと言えば思い出すのが、教授の名曲「戦メリ(Merry Christmas Mr.Lawrence)」。

僕はこの曲をクリスマスソングと思ったことはありませんが、タイトルから世間的にはそう扱われる事が多いですね。

そもそも、この曲は映画の題材からインドネシアの宮廷音楽をモチーフに作られているので、音もガムラン(楽器)をイメージする音をDX7で作っています。

それと、シモンズ(シンセドラム)の音も懐かしいですね。やっぱり、オリジナル・レコーディングにパッケージされたテンションはその後のいくつもあるヴァージョンよりもはるかに優れている気がします。



この曲にはヴォーカル・ヴァージョンもあり、David Sylvianが歌っています。当初、教授はヴォーカルを小田和正に頼んだそう。でも、断られたのでデヴィッドにしたという事を、当時、サンストで語っていましたが、本当でしょうか。

しかし、デヴィッドがこの曲を歌わなかったら、これほど良い曲にはならなかったでしょうね。彼の示唆に富んだ詞も素晴しいです。

このヴォーカル・ヴァージョンはただオリジナルに歌をかぶせるだけでなく、ヴォーカルを活かすためにミックスを若干変えているところが憎いですね。ストリングスが控えめにされているところなど。



デヴィッド本人も相当気に入っていたようで、自身でも再録音しています。といっても、ここにも教授が参加してピアノを弾いていますが。



それでは良いお年を。
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